自分流の「味」「アタリ」 「品」を楽しむ
                                                    「それいいですね」とか「どこのですか」って言われる事があります。
 それらのほとんどが 5年、10年、20年、...と長く着てるものばかり。
 
 特に珍しいものでもないのに、なんででしょう・・・
 
 ホツれたり穴があいてるデニム
 繰り返しリペアされたデニム
 退色したダッグパンツ
 少し縮んだネルシャツ
 表面がカスレてきたレザーJK
 プリントが薄くなったスウェット
 叩けばホコリの出そうなツィードJK
 素材が透けてきたTシャツ
 汚れの落ちないダウンベスト
  etc...
 
 こうして並べて見ると、ワークやミリタリーなどの道具的アイテムが多いです。
 ちなみに、アウトドアも道具的アイテムですが、素材が劣化して機能しなくなるものもあるのでその場合はアウトです。
 
 さて、これ等の共通点って何でしょう?
 ・着込んで「味」「アタリ」が出たもの
 ・昔のカタチのもの
 ・今でも現役で作られてるブランド
 こんな所でしょうか。
 
 僕自身、こうした「味」の出たものや、「アタリ」が楽しめるもの、長く付き合えるものを好んで着ています。
 完成された「味」や作られた「アタリ」よりは、自分で着込んでできた「味」「アタリ」が好きなんです。
 
 なので、店に並べる際は、
 『これから育てて楽しめるもの』か否か、
 『イイ味・アタリが期待できるもの』か否か、
 という事にポイントを置いてます。
   ・・・古着らしい古着が少ないのは、こういう所が大きいのです。
 
 
 これとは逆に、「味」「アタリ」が似合わないアイテムもあります。
 テーラードジャケット、
 スラックス、
 ドレスシャツ、
 ニット、
 コート、
 etc...の、キチっと、パリっと、品よく、折り目正しく..なんて言葉が似合いそうなアイテムです。
 要は、クオリティやカタチが変わって欲しくないもの・・です。
 
 当然、これらのアイテムは、「味」「アタリ」が少ないものを良しとしてます。
 
 
 
 
 「味」「アタリ」などの「成長」を楽しむもの、
 「品」を楽しむもの、
これを区別しながら、自分流のファッションを楽しんで下さい。
 
 
 残念ながらクオリティの低いものは、着込んでも「味」は出ず、使い捨てにしかなりません。
 着方や扱い方(洗濯や保存)だけではどうにもなりません。
 僕らもたくさん失敗してきました。
 これらの経験を踏まえ、「いいモノには訳がある」的な『価値のあるもの、残していきたいもの』を伝えていきたいと思います。